「こり」の原因となる
筋肉疲労や血行不良には、
体の中から働きかけを!
筋肉疲労や血行不良に
おすすめの食材
「こり」の原因となる筋肉疲労や血行不良は、体の中から働きかけることも大切です。肩こり・腰痛は食事と無関係ではありません。「こり」の解消におすすめの主な栄養素としては、カリウム、カルシウムなどの筋肉の動きを補助するもの、血行を促進するビタミンE、DHA、EPA、疲労回復によいクエン酸などが挙げられます。
<カリウム>
ミネラルの一種、筋肉の収縮を助ける。
野菜類、果物類、イモ類
<カルシウム>
骨や神経、筋肉の働きを補助する。
乳製品、小魚
<マグネシウム>
筋肉の弛緩を助ける。
魚介類、ナッツ類、野菜類
<ビタミンE>
自律神経の働きを補助し、血行を促進する。
ナッツ類、大豆製品、緑黄色野菜
<DHA、EPA>
不飽和脂肪酸の一種。血行を促進する。
青魚(サンマ、マグロ、イワシなど)
<クエン酸>
乳酸などの疲労物質の排出を促す。
ナッツ類、大豆製品、緑黄色野菜、レモン
<硫化アリル>
ユリ科の植物に含まれる。疲労回復と血液をサラサラにする。
たまねぎ、春菊、にんにくなど
ツボ押しで血行を促進
人間の体には361個のツボがあります(WHO認定)。血行を促進するツボを刺激することで、肩こり・腰痛改善のサポートになると考えられています。
血行促進で知られているツボは下記の湧泉(ゆうせん)と三陰交(さんいんこう)の2つ。滞った血液やリンパの流れを改善するとされ、冷え性の改善などによいといわれています(注:妊娠中の方は三陰交を押さないでください)。ツボの押し方は、親指の腹を使い、「イタ気持ちいい」と感じる程度が目安。湧泉は、ゴルフボールや竹踏みなどを利用して踏むのもおすすめです。いずれもツボを刺激するときは、リラックスした状態で行いましょう。
我慢できない肩こり痛・腰痛は、市販薬でセルフケア!
テープ剤?ゲル剤?
どっちがおすすめ?
知っておきたい、
外用鎮痛消炎薬の使い分け!
外用鎮痛消炎薬には、テープ剤、パップ剤、ゲル剤などのタイプがあり、それぞれ効果的な使い方が異なります。
テープ剤(プラスター剤)
伸縮性が高く、様々な部位に使用可能。貼りやすく、はがれにくいので、使用感に優れている。腰などの広い範囲の部位には大判サイズが使いやすい。
パップ剤
冷感タイプは急性の炎症を抑えるのに適している。水を含む基剤を使用していて、膏体は厚く、吸水性に優れ、ムレにくく、かぶれにくい。温感タイプもある。
ゲル剤・クリーム剤
のびが良いので関節部位に適している。塗ることによるマッサージ効果も期待できる。ニオイが気になる方には無香料タイプのものが使いやすい。
ローション剤
広範囲に塗りやすく、手も汚れないので、使いやすい。
外用鎮痛消炎薬はそれぞれの特徴を理解し、症状に合わせて使い分けましょう。
ウエルケアわきた整形外科 名誉院長 筒井廣明先生
する場合は、医療機関を受診しましょう
肩こり・腰痛の陰には、内臓の疾患など、思いもよらない重大な疾患が隠れている場合があります。強い痛みがあればもちろんですが、頭痛やめまい、吐き気、手足のしびれなどがある、広い範囲に起こるという場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
また、自分で手当てを行うことで改善している場合でも、改善効果が薄れてきた、症状が悪化してきた、いつもの症状と違う感じがする、といった違和感を覚えた場合には、医療機関の受診を検討しましょう。
専門医の診療を希望する場合は、肩こり外来や腰痛外来などの専門外来があります。