なぜ、くすりは間を空けて、何回か飲み続けるの?
1回多めに飲むのではダメ?
例えば、歯が痛むときに1回痛み止めを飲んで症状がおさまれば、もちろん無理に続ける必要はありません。
そういう飲み方を頓服(とんぷく)っていいます。
ただし、1回だけでなく毎日飲み続ける必要のあるくすりには、ちゃんと理由があります。
くすりを飲むと、腸から吸収された効き目の成分の血液中の濃度が上がり始め、やがてピークに達し、成分が分解されるにつれて血液中の濃度は下がっていきます。
くすりが効いているということは、効き目の成分が一定の間、血液中にあるときに、はじめて効果を発揮するものなのです*。
- *代表的なくすりのお話ですので、くすりや剤形によっては異なることがあります。
例えば、お医者さんで処方される抗生物質というくすりは細菌をやっつけるために、ある期間効き目が続いていることが大切なので、飲み続けることが必要です。
血液の中のくすりの量は時間とともに減っていきます。
上の図の「くすりの効き目が現れる範囲」を保つために、くすりを飲む量と飲む回数が、くすりごとに決められているのです。
くすりは適切な成分が血液中にあるときに効き目を発揮する