たとえば
胃が痛いときに飲む薬って、胃に届いたら効くんですよね?
じゃあ、通過する食道にも何か効いているのでしょうか?
飲んだくすりが胃の粘膜の傷んだところにくっついて治す、と思っているのですね。
確かに、くすりの中にはそういったものもありますが、多くのくすりの効き方は違います。
例えば、胃が痛む原因のひとつに、胃酸の出過ぎがあります。
その胃酸を抑えるくすりは、いったん、胃の中を通って腸で吸収された後に効き目を発揮します。
ほら、頭痛の痛み止めは、頭の中にくすりが直接入る訳でなく、口から飲むだけで頭痛を治してくれるでしょう。
だから、くすりが食道を通過したからといって食道に直接効いているわけではないんです。
飲んだくすりが通過する場所で効果を発揮していくのではない
なるほど。
じゃ、食べ物に含まれるタンパク質とかビタミンといった栄養と同じように、くすりも体内に吸収されているの?
そうです。
くすりは胃や腸で溶けてバラバラになり、主に腸から体内に吸収される形になり血管の中に入ります。
血液とともにまず肝臓に運ばれ、そこから効き目成分は全身をめぐり、目標の場所で効果を発揮します。
これが、くすりが効くということです。
くすりは体内に吸収されてから、必要な場所で必要な効き目を発揮する