ふけ・頭のかゆみを放置すると「ふけ症」が進行して炎症を起こしたり、薄毛や脱毛の要因となる可能性があります。頭皮環境を整える毛髪ケアで、きちんと対策していきましょう。まずは症状に合ったシャンプー剤を選び、正しい洗い方で頭皮を清潔にすることが大切です。また、かゆいからと、爪で強くかいてしまわないよう注意しましょう。
先に紹介した「洗髪・頭皮ケアの手順」をもとに、ふけ・かゆみに効果的な薬用シャンプーを使用して洗髪することや、正しい生活習慣を心がけることで、軽いふけや頭のかゆみが改善せず、症状がひどくなったときには、脂漏性皮膚炎、尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)、頭部白癬(とうぶはくせん/しらくも)、シラミなどの寄生虫、アトピー性皮膚炎などの、ふけ・かゆみを伴う他の皮膚疾患が原因の場合もあります。症状が激しい場合やふけ防止のシャンプーなどを使用しても治まらないとき、そして頭皮に炎症が起きているような場合には、皮膚科専門医に相談しましょう。
このように、頭皮に炎症が起きているような場合には、皮膚科へ!
かゆみがある場合には、ついつい爪でかいてしまいがち。かきすぎると皮膚のバリア機能が壊れてさらに症状が悪化し、炎症も起きて悪循環に陥ります。まずは、爪で強くかかないことが大事。薬用成分の入ったシャンプー剤・整髪剤を選び、正しい頭髪ケアを行いましょう。
脂性ふけの場合は洗髪が足りていないことがあるため頻度を増やし、反対に乾性ふけの場合は洗髪のしすぎに注意し、洗髪間隔をあけてみてもよいでしょう。もともと乾燥肌の人は、毎回シャンプー剤を使うのではなく、ぬるめのシャワーで洗い流すだけの日を設定するのもおすすめです。
ほどよく頭皮の血行を促進し、頭皮環境を整えるためには、洗髪の前または就寝前に頭皮マッサージをするのもおすすめです。頭皮が乾燥しがちな人は、ふけ・かゆみを抑える成分の入った頭皮用ローションなどをつけてからマッサージするのもよいでしょう。
両手の指の腹で地肌全体を優しく押さえる。
生え際から頭頂部にかけて押さえ、指圧する。
指先で、頭皮を軽くつまみあげるようにマッサージする。
頭を抱えるように両手のひらで持ち、円を描くように地肌をもみあげる。
つめを立てず、ゆったりと行いましょう!
ふけ・頭のかゆみを抑えるには、まずはシャンプー剤の見直しから始めましょう。マラセチア菌の過剰な増殖を抑え、皮脂を適度に取り除き、頭皮環境を整える薬用シャンプーや、かゆみを抑える抗ヒスタミン成分が入ったタイプもおすすめです。
特に乾性ふけタイプの場合は、乾燥タイプの方向けのシャンプーを使うことがおすすめ。また、乾燥の原因が血行不良であることもあり、血行不良を改善する成分の入った頭皮用ローションを使用するのもよいでしょう。
分類 | はたらき・特徴 | 一般名の例 |
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殺菌・抗炎症成分 | 原因菌の過剰な増殖と炎症を抑える。殺菌効果も。 | ・ピロクトン オラミン ・ミコナゾール硝酸塩 ・ジンクピリチオン ・グリチルリチン酸ジカリウム ・ヒノキチオール |
血行促進作用 | 血管を拡張、毛根細胞を活性化する | ・トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE) ・センブリ |
抗ヒスタミン成分 | かゆみの原因を抑制し、頭皮のかゆみを抑える。 | ・ジフェンヒドラミン塩酸塩 |
清涼成分 | 清涼感を与え、かゆみをしずめる。 | ・l-メントール |
不規則な食生活はふけ増加の原因の一つですが、特に気をつけたいのは、食べ過ぎ・飲みすぎ。高カロリーのものを多く摂取すると、頭皮の皮脂分泌が多くなってしまいます。食べ過ぎ・飲みすぎが肥満につながったり、ニキビのもとになったりするのと同じですね。なかでも皮脂の分泌を増やすはたらきのある脂質・糖質・ナッツ類などの摂取が多い人は、脂性ふけが出やすいもの。一見関係が薄いように思えますが、脂性ふけに悩んでいる人は、ファストフードや甘い菓子類はさけたいものです。
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