「トランシーノ」から「トランシーノⅡ」に進化したのは、
どんな変化があったのでしょうか?
開発担当Wさん
2007年に発売した初代「トランシーノ」は、「1回2錠を1日3回きちんと飲めば、8割以上の方が肝斑の改善効果を実感していただける」ということで提供してきたのですが、効果がわからない、という声を多くいただきました。その原因は何だろう?と思っていました。
マーケティング担当Sさん
そんな中、服用されているお客さまから、「特に昼間など、外出していたりとかすると飲み忘れてしまう」という声が頻繁に聞かれることに気づきました。そのようなお客さま側の目線での改良がスタートし、2014年に、1日2回、1回の有効成分1.5倍の「トランシーノII」が誕生したのです。
開発担当Wさん
1回の有効成分を1.5倍にするためには1錠の大きさが大きくなりがちです。しかし大きな錠剤は飲みにくいもの。できるだけ負担なく飲み続けていただけるように、有効成分量が増えても錠剤のサイズが大きくなりすぎないように注意し、製剤化検討を行いました。
マーケティング担当Kさん
また、「トランシーノ」と「トランシーノII」では、有効成分の1日量には違いが有りません。ただ1日3回を2回にしただけと思われがちですが、「トランシーノII」でもきっちりと臨床試験を実施し、1日2回における有効性と安全性を改めて確認しました。トラネキサム酸の肝斑への効果について、1日3回と2回で有効性や安全性に差が見られないことをきちんと確認したのは、「トランシーノII」が初めてだと思います。
開発アナザーストーリー
徳島大学医学部皮膚科助教授の滝脇弘嗣先生のセミナーで、日本色彩研究所が出しているファッション系の色彩を識別・分類するためのカラースケールを教えていただきました。
それをしみの評価に使えるよう、肌色といわれる色の範囲でどこまで色の違いを判別できるのか等、徹底的に検討し、生まれたのが「スキントーン・カラースケール」です。
また、「ロボスキンアナライザー」は、ある企業が開発したという情報をキャッチし、薬の服用前後のしみの状態を写真で比較する評価系として活用しました。
次のステップで実際の患者さんを対象とした臨床試験では、ボランティアを急いで集める必要がありました。肝斑という言葉や病態が知られていない中で、フリーペーパーで募集するなど試行錯誤の結果、集まりすぎてお断りする自体に。しみの改善に対する注目度やニーズの高さを改めて実感できました。