治りにくいとされるしみの一種です。
原因や治療法などは、ほかのしみとは異なる特徴があります。
肝斑の大きな特徴は、左右対称にほぼ同じ形、大きさで現れることです。特にほほ骨のあたりに現れ、比較的広い範囲に、輪郭がはっきりしない形でモヤッと広がります。額や口の周辺にもできることがあります。目の周囲にはできず、色が抜けたように見えることもあります。
肝斑は、妊娠や経口避妊薬の服用をきっかけにできることもあり、女性ホルモンとのかかわりが指摘されています。また、精神的なストレスによってホルモンバランスがくずれることが影響する場合もある他、過度のマッサージ等、物理的な刺激でも悪化する場合も。
肝斑の治療にはトラネキサム酸の服用が効果的です。皮膚科のクリニックでの肝斑治療では内服薬治療としてトラネキサム酸やビタミンCなどが処方されています。また、その他にもケミカルピーリング、エクストロポーション、レーザートーニングといった治療の選択肢も提供されています。トランシーノEXは主成分のトラネキサム酸に加え、しみを緩和するL-システイン、ビタミンCと、肌をすこやかに保つニコチン酸アミドをはじめとした3種のサポート成分を配合したOTC医薬品です。
女性ホルモンなど、体の内面からの原因による所が大きい肝斑ですが、紫外線により濃くなることもある為、紫外線対策は万全にする必要があります。また、なるべくストレスのない生活を送ることが大切です。そして肌への摩擦は肝斑の増悪につながりかねません。強い力でのごしごし洗顔や、過度のマッサージにも気を付けましょう。
しみには種類があります。しみの種類によって対処法も異なります。しかし、しみができるのは1種類とは限りません。たとえば、薄く広がる肝斑に、日光黒子(老人性色素斑)やソバカスなどのほかのしみが重なっていることもあります。また、濃いしみの下に、薄く広がる肝斑が重なって気づかないこともあります。治療を始めても、なかなか改善がみられないとしたら、できているしみの種類を再確認することも大切です。
肝斑は、ほとんどが30~40代。女性に多く見られます。
アンケート*1では、しみ悩みを経験している20代~50代女性のうち、2人に1人は肝斑と疑われるしみを持っているという結果も出ています。*2
症状が見られるのはだいたい50代後半まで。その後、閉経とともに薄くなったり、消えたりする傾向にあるといわれています。高齢者ではほとんど肝斑は発症しないといわれています。