生理痛について“学び・考える授業”
性別や痛みの有無に関係なく、1人でも多くのティーン世代が
生理痛について正しく知り、考える機会を持てるよう、
高校生や教員、保護者の方を対象に授業・ワークショップを実施しています。
実施レポートは以下からチェック!
品川女子学院
2024年8月25日実施
ティーン世代が生理痛を我慢しない環境を後押しするため、プロジェクト初となる「中高生保護者向け」セミナー・ワークショップを企画。2024年8月25日(日)に品川女子学院にて実施しました。
<セミナー・ワークショップ 概要>
進行役を務めたのは、 生理にまつわる正しい知識を学生目線で啓発することを目的として発足した、品川女子学院生徒の有志による活動団体CLAIR.(クレア)。まず最初に、アイスブレイクとして、同校の生徒に実施した事前アンケートの結果をもとに、生理痛に関する生徒の実情をクイズ形式で学びました。
クイズ 品川女子学院生徒事前アンケート結果より
生理前・生理中をあわせて、生理に関連する不調がある日数は、1ヶ月の中でどのくらいですか?
- 不調を感じることはあまりない
- 1カ月の中で数日程度
- 1カ月の中で5日〜10日程度
- 1カ月の中で10日〜20日程度
- 1カ月の中で20日以上
調査期間:2024年7月 調査方法:Google Forms
調査対象:品川女子学院生理経験者55名
次に、産婦人科医・高尾美穂先生が生理・生理痛のメカニズムや、月経困難症の症状、生理痛の対処法について講義を行いました。保護者は熱心に先生の話に耳を傾け、時折頷きながらセミナーに参加し、経血量が多い場合の対処法や鎮痛薬を飲むタイミングについてなど、質疑応答も盛んに行われました。
最後に、「子どもが家で生理痛がつらそうにしていたら、何ができるでしょうか?」とのテーマについて、保護者同士でグループに分かれディスカッションを行いました。「大丈夫?との声かけとともに、ココアや白湯などの温かい飲み物を勧める 」「部屋を冷やしすぎないなど、家の中の環境を整える」といった具体的なアクションにつながる意見が多くあがりました。
参加した保護者からは、「知識のアップデートはもちろん、もしかすると生理に関する不調に気付いてあげられていなかったかもしれないと気づきを得る貴重な機会となった 」「痛みを我慢する必要がないということ、一人一人望む対応が違うことを理解した上で、コミュニケーションをとっていきたいと思った 」などの声が寄せられ、生理痛に悩む子どもとの向き合い方について、改めて考える機会となった様子でした。
学校法人日出学園
2024年6月19日実施
2024年6月、授業の趣旨にご賛同いただいた日出学園高等学校にて、1年生~3年生を対象に受講希望者を募り、「生理痛について“学び・考える授業”」を実施しました。
<はじめに>
まず最初に、ロキソニンの担当者が今回の授業の趣旨を説明。
日出学園の生徒に実施した事前アンケートでは、生理痛で学校生活に支障が出ていても、ガマンした経験のある方が9割以上にのぼったことなどを共有しました。
今回の授業を通じて 「痛みに悩む生徒に対しては我慢以外の対処法があることを知ってほしい」、さらに 「性別を問わず生理痛の理解を深めるきっかけにしてほしい」 との想いを伝えました。
学校法人日出学園事前アンケート結果
生理痛が学校生活に悪い影響を与えたと感じた時、その症状を我慢したことはありますか?
どういった我慢をしてしまったか(一部抜粋)
- 腹痛がひどく冷や汗が出てしまったが、授業中だったため我慢した
- 痛みで倒れそうと思っても、保健室に行かず耐えた
- 体育の授業を休まずに受けた
- 貧血になったが授業を受けた
- とても体調が悪かったが我慢して1日過ごした
調査期間:2024年6月 調査方法:Google Forms
調査対象:学校法人日出学園、生理経験者のうち、「【生理痛(下腹部痛、腰痛など生理に伴う痛み)】が学校生活に悪い影響を与えたことがある」と回答した38名
<学ぶ>
続いて、産婦人科医・高尾美穂先生にご登壇いただき、生徒から事前に寄せられた「なぜ毎月血が出るの?」「生理痛はなぜ起こるの?」「生理痛ってどんな痛み?」などの疑問にお答えいただきました。
さらに、生理痛の対処法に関する講義では、生徒から寄せられた「婦人科受診」や「市販の鎮痛薬」の疑問についても解説いただき、普段の生活を送る上で、生理や生理痛がつらいと感じたら、自分に合った対処法を見つけることが大切であることを教えていただきました。
<考える>
講義を踏まえ、「『生理痛』に悩んでいる当事者がガマンしないために、何ができるでしょう?」というテーマについて、グループでディスカッションを行いました。
当事者、周りの友達や家族、社会全体などさまざまな立場から考え、「身近な友人や家族に相談しやすい空気を作る」「性別問わず一緒に生理に関する授業を受けられるようにし、たくさんの人に生理・生理痛について知ってもらう」「学校にも『生理休暇』を導入して、休みやすい環境づくりをしてほしい」などの意見が出ました。 最後に、高尾先生から「今日学んだことが、自分が困った時や周りの人が困っていそうな時に、何かできることがないか考えるきっかけになったら嬉しい」とコメントをいただき、授業は終了しました。