皮膚は、日本人の成人の平均で約1.6m²の面積(およそ畳1枚分)、体重の約16%もの重量を占める、人体最大の臓器です。
皮膚にはさまざまな役割があり、次のような6つの主なはたらきがあります。
保護作用…体外からの刺激(機械的・物理的な外力、化学刺激物質、微生物、紫外線など)から体を守るとともに、体内からの水分喪失を防ぎます。
分泌作用…皮脂や汗を分泌します。皮脂腺から分泌される弱酸性の脂(皮脂)は、皮膚の乾燥を防いだり、細菌の繁殖を防いだりする役割を担っています。
体温調節作用…暑いときには汗を出して体温の上昇を防ぎ、寒いときには立毛筋を収縮させて体温が奪われないようにします。
貯蓄作用…皮下に脂肪を蓄える作用をもちます。
排泄作用…体内の老廃物を汗腺から汗として体外に捨てる作用をもちます。
知覚作用…触覚や痛覚、温覚・冷覚、かゆみなどの感覚をとらえる役割もあります。