PRACTICE

実践する

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がん薬物療法に伴う皮膚障害のケア

抗がん剤、特に分子標的薬を使う治療では何らかの皮膚障害が頻発してみられます。分子標的薬による皮膚障害は、抗腫瘍効果の表れであるとも言われ、生命にかかわる重篤なケースはまれです。しかし、さまざまな皮膚障害は患者さんのQOLを大きく低下させるとともに、症状に伴う外見(アピアランス)の変化も大きな苦痛となります。
それゆえに、皮膚障害を早期に発見して症状をコントロールすることは治療継続のためにとても重要になります。そこで大きな鍵を握るのが、きめ細かな観察と的確なアセスメントによって適切なケアを提供する看護師の役割です。
ここでは現場の看護師の対応について、セルフケア、サポーティブケア、アピアランスケアの3つの視点から考えてみましょう。
なお、患者さんに提供するケアは、看護師単独の判断で行うものではなく、エビデンスに基づいたものであり、医師の指示により行います。

監修 : 福島県立医科大学 看護学部 基礎看護学部門 准教授 佐藤博子 先生