解熱鎮痛薬選びの
身近ではあるけれど、
意外とよく知らない市販の解熱鎮痛薬。
使用実態の調査結果とともに、
選ぶときのポイントを
解説します。
監修:せたがや内科・神経内科クリニック
久手堅司先生
成分が違うと
何が変わるの?
選ぶ時のコツは?
成分が違うと
何が変わるの?
選ぶ時のコツは?
調査結果1
市販の解熱鎮痛薬を
常備薬として
自宅に
置いていますか?
(自身で使うことを想定)
対象:過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を
購入した経験がある
20~60代 男女
(N=400)
常備していない15.2% 常備していない15.2%
常備している84.8% 常備している84.8%
その理由は?
急な発熱の時に
あると安心だから
51.6%
頭痛の時に
あると安心だから
47.5%
設問 | 市販の解熱鎮痛薬を、常備薬として自宅に置いている理由を教えてください。(いくつでも) |
---|---|
対象 | 調査対象者のうち、市販の解熱鎮痛薬を常備薬として自宅に置いていると回答した20~60代男女(n=339) |
コロナ禍を経て、体の不調に対する意識に変化はありましたか?
対象:過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を購入した経験がある20~60代 男女(N=400)
敏感になった 47.3%
どのような不調に対して敏感になりましたか?
(複数回答)
発熱に敏感になった
65.1%
頭痛に敏感になった
57.7%
調査主体 | 第一三共ヘルスケア株式会社 |
---|---|
調査対象者 | 全国20~60代男女 |
サンプルサイズ | 400名(性別年代で均等回収) 過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を購入した経験がある方を対象 |
調査年月 | 2023年11月21~22日 |
調査手法 | インターネット調査 |
調査結果2
市販の解熱鎮痛薬は
毎回同じ
銘柄を
購入しますか?
対象:過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を購入した
経験がある20~60代 男女(N=400)
いいえ11.2% いいえ11.2%
はい88.8% はい88.8%
その理由は?
「自分に合っていると感じているから」
「効きめや価格など総合的に満足しているから」
設問 | 同じ銘柄/ブランドの解熱鎮痛薬を購入する理由を教えてください。(複数回答可) |
---|---|
対象 | 調査対象者のうち、同じ銘柄を選ぶと回答した20~60代男女(n=355) |
市販の解熱鎮痛薬を購入する
とき、成分を重視しますか?
対象:過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を購入した
経験がある20~60代 男女(N=400)
28.3%重視していない※1 28.3%重視していない※1
71.7%重視している※2 71.7%重視している※2
- ※1まったく重視していない・どちらかというと重視していないと回答した割合の合計
- ※2非常に重視している・どちらかというと重視していると回答した割合の合計
その理由は?
「成分の違いによって何が変わるのかわからないから」
「成分がどのように作用しているかわからないから」
設問 | 市販の解熱鎮痛薬を購入する際に、成分について上記のように回答した理由を教えてください。(複数回答可) |
---|---|
対象 | 調査対象者のうち、成分を重視しないと回答した20~60代男女(n=113) |
調査主体 | 第一三共ヘルスケア株式会社 |
---|---|
調査対象者 | 全国20~60代男女 |
サンプルサイズ | 400名(性別年代で均等回収) 過去5年間で市販の解熱鎮痛薬を購入した経験がある方を対象 |
調査年月 | 2023年11月21~22日 |
調査手法 | インターネット調査 |
実査委託先 | 楽天インサイト株式会社 |
コロナ禍以降、頭痛や発熱で受診される方が増え、解熱鎮痛薬を処方する回数も増えました。最近は服用する薬の成分にこだわりのある方が多く、処方した後に質問されることもあります。薬に含まれる成分の種類が増えると、自分が何を飲んでいるのか理解しにくくなるので、成分の作用について知っていただくことが大切です。
市販の解熱鎮痛薬の成分について
よく知られている成分は、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ロキソプロフェン、アスピリンなどですが、この4つの成分はアセトアミノフェンとNSAIDs※(イブプロフェン、ロキソプロフェン、アスピリン)で大きく分かれています。
解熱鎮痛成分が効果を発揮するメカニズム
コロナ禍で話題になったアセトアミノフェンは、脳の中枢神経に作用して熱を下げ、痛みを抑えます。一方で、NSAIDs※ には痛みや発熱の原因物質の産生を抑える作用があり、効果を発揮するメカニズムが異なります。
初期症状の段階で、適切に飲めばこれらの成分で効くことが多いので、まずは手持ちの市販薬で様子を見るのも選択肢のひとつです。同じ鎮痛薬でも成分によって効き方が違うので、その点を意識して、自分にあったお薬を常備しておくとよいですね。ただし、症状が改善しない場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
※非ステロイド性抗炎症薬