- 編集:健康美塾編集部
- 文:小野貴弘
- イラスト:小迎裕美子
更新日:2023年05月23日
思い込みcase:1
マスクが原因の肌トラブル“マスクネ”は、マスクの素材を変えれば大丈夫だよね?
そもそもニキビってなに?
大人になってからも、たびたび悩まされることが多いニキビ。そもそもニキビってどんな疾患なのでしょうか?思春期にできるのが「ニキビ」、大人になってからできるものが「吹き出物」と呼ばれることが多いようですが、実は両者の区別はなく、同じ皮膚の病気のひとつです。
ニキビの原因は個人差があり、さまざまですが、なかでも主な要因となっているのは、「毛穴のつまり」・「皮脂の分泌」・「ニキビの元となるアクネ菌の増殖」の3つです。
具体的に見ていくと、健康的な肌は、角質がはがれ落ちて新しい皮膚に生まれ変わる「ターンオーバー」を約28日周期で繰り返します。この「ターンオーバー」が乱れると、毛穴の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれてしまい、そこに分泌された皮脂がつまっていくようになります。
そこに皮脂を栄養源にしている「アクネ菌」が増殖することで、炎症を起こしてニキビができてしまうのです。
マスク生活でニキビトラブルに悩む人が急増?
コロナ禍において、「マスク生活」で過ごすようになってから、なにかしらの「肌トラブル」に悩まされている人が増えている事実をご存知でしょうか?
2020年3月以降、20~40代女性の「85%」もの方が、「長時間のマスク着用によって、顔の肌の不調や肌トラブルを感じた(とても感じた+やや感じた)」というデータがあります。他の回答では「あまり感じていない」が15%、「まったく感じていない」が0%だったことからも、ほぼ全ての女性が肌の不調や肌トラブルを感じていたことになります。
ここで、気になる「マスク生活に伴う肌トラブル」ですが、それは具体的にどういったものがあるのでしょうか?
顔の肌の乾燥(41%)、肌のかゆみ(39%)、毛穴の目立ち(31%)などの声が挙げられているなかで、100%の人が「ニキビ・吹き出物」を経験していました※。
※出典:2020年12月 第一三共ヘルスケア「ニキビに関する生活者実態調査」 対象:全国20~49才女性 n=515
「マスク生活」における、こうした肌トラブルの増加に伴い、SNS上では「マスクネ」という「マスク」とニキビの原因菌「アクネ菌」を掛け合わせた造語がトレンドワードになるほど、マスク着用によるニキビや吹き出物に悩む方が多いことがあらためてわかります。
マスクが肌に与える影響ですが、まず毎日マスクを着用していると、マスクを何度も着脱したり、会話をするときなどに、肌とマスクの繊維がこすれあうことで、摩擦による刺激を受けやすくなります。
次に、長時間のマスク着用による「蒸れ」が原因で、マスクで覆われる部分(あご、フェイスライン、口周り)にニキビが発症するだけでなく、マスクに覆われていない部分にも発症するケースがあります。
この背景としては、「マスク下の高温多湿」という肌環境があります。高温多湿により、肌がベタつきやすくなり、顔全体の皮脂分泌が増加することで、顔全体にニキビができやすくなってしまうのです。
こうしたことからも、おでこなどのマスク下以外の部位にできるニキビ・吹き出物も「マスクネ」の一種として考えられています。
また、「マスク生活のストレス」がニキビを誘発している可能性もあります。人はストレスを感じると「抗ストレスホルモン」が分泌されます。この抗ストレスホルモンにより、皮脂の分泌が促されて、毛穴つまりが発生し、ニキビを引き起こす事が考えられます。
このように、日常生活における「マスク着用」は、マスクの素材だけでなくマスク生活に伴うさまざまな要素が原因となって、昨今の「ニキビの悪循環」に繋がっている可能性がおおいにあるというわけなのです。
次の項目では、ニキビの原因菌でもある「アクネ菌」に着目した、ニキビ治療薬「マキロン アクネージュ」について詳しく見ていきます。
思い込みcase:2
殺菌消毒薬で知られている「マキロン」ブランドから「ニキビ治療薬」が登場!ニキビの状態や部位からの「使い分け」がおすすめ?
新たなニキビ治療薬「マキロン アクネージュ」登場
ニキビや吹き出物の対処・治療法として、「4人に1人」が、市販のOTC医薬品(ニキビ治療薬)で対処しているというデータがあります。しかしながら、効果の満足度を調べた別の調査では、その治療薬に対して7割近い人が満足していないという結果が、過去に出ていました※。
※出典:2020年12月 第一三共ヘルスケア「ニキビに関する生活者実態調査」 対象:全国20~49才女性 n=515
ニキビの発症・進行には、主に「毛穴つまり」・「皮脂の過剰分泌」、そして「アクネ菌」の繁殖が関係しています。日頃からマキロンsのお客様の声に触れ、「ニキビを治したい」という高いニーズがあると分析していた開発担当者は、ニキビの原因菌である「アクネ菌」の増殖が、ニキビができる大きな原因になっていること・殺菌消毒で知られているマキロンsの主成分「ベンゼト二ウム塩化物」がニキビの原因となるアクネ菌に対しても殺菌効果を持つのではないかと考えるようになりました。特に殺菌に着目した上で「毛穴つまり」・「皮脂の過剰分泌」の原因にも考慮して開発しました。
こうしてOTCニキビ治療薬として殺菌消毒成分「ベンゼトニウム塩化物」を配合し、アクネ菌にアプローチする「マキロン アクネージュ」が2021年3月に発売されました。
ニキビの状態や発症部位で使い分けが可能?
「マキロン アクネージュ」は、ニキビの状態が人によってさまざまであることを考慮し、殺菌成分のほかに、抗炎症成分や角質軟化成分などを配合しています。そして、使用部位・症状や使うシーンを考えた、「メディカルローション」と「メディカルクリーム」の2つの剤形をラインアップしました。
「メディカルローション」は、さっぱりとしてべたつかない透明ローションで、殺菌成分「ベンゼトニウム塩化物」、抗炎症成分「アラントイン」、角質軟化成分「サリチル酸」を配合。トリプルアプローチで毛穴つまりを改善し、ニキビの原因菌に対してしっかり殺菌します。
「メディカルクリーム」は、肌なじみがよく、塗ると透明になる白色クリームで、殺菌成分「ベンゼトニウム塩化物」、抗炎症成分「イブプロフェンピコノール」、血行促進成分「トコフェロール酢酸エステル」を配合。しつこいニキビの炎症を抑え、原因菌をしっかり殺菌し、ニキビを治療します。
「メディカルローション」、「メディカルクリーム」共に、デリケートな顔に使うシーンが多いことから、肌のことを考慮した処方設計で、「無香料・無着色・エタノールフリー」、さらには健康な肌と同じ「弱酸性」になっているのもポイントです。
また、「メディカルローション」と「メディカルクリーム」は、ニキビの状態や、できてしまった「部位」で、使い分けることをおすすめしています。
例えば、できはじめのニキビや、額や鼻・デコルテなどにできたニキビには、「メディカルローション」がおすすめ。炎症を起こした赤くてつらいニキビや、あごや口もとなどにピンポイントにできたニキビには、「メディカルクリーム」がおすすめです。
次に使用方法についてですが、肌を清潔な状態にした「洗顔後」に、ニキビの状況に合わせて、「メディカルローション」か「メディカルクリーム」のいずれかを使用してください。塗った後に、通常のスキンケア(化粧水・乳液など)をしていただけます。
「メディカルローション」は1日2回(朝・晩)、コットンやガーゼにローションを適量とって、肌にしばらくの間(2~3分間)押し当ててください。「メディカルクリーム」は1日数回、石けんなどで洗顔後、適量を患部に塗布してください。
自身のお好みの使用感や続けやすさで、ローションかクリームを選択いただくのも、ノーストレスな治療をおこなう上で効果的かもしれません。
日々のニキビ予防には、“正しいスキンケア”がマスト!
そして最後に。マスクを使いながらニキビを予防するためには、やはり日々のケアが欠かせません。「正しいスキンケア」こそがニキビ予防にも、軽いニキビのセルフケアにもなりますので、「正しい洗顔方法」をまずは意識するようにしましょう。
参考:洗顔のポイント(正しいスキンケアをしましょう-ニキビ・吹き出物の予防|くすりと健康の情報局)
洗顔の際には、刺激の少ないせっけんや洗顔剤をよく泡立てて、やさしくマッサージし、ぬるま湯で洗い流すようにしてください。洗顔後は、タオルで肌をやさしく押さえるようにして水分を拭きとったあと、化粧水などを塗って保湿することが大切です。
なぜ保湿が必要なのかと言うと、肌がしっかりと潤っていれば角質層が柔らかくなり、毛穴も詰まりにくくなるからです。だからと言って、過度の洗顔は肌の乾燥を招いてしまうこともありますので、洗顔のし過ぎにはくれぐれも注意してください。
ニキビ対策をストレスなく、マスク生活の中でもできることから取り組んでいきましょう。
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