健康美塾® by 第一三共ヘルスケア

良質な睡眠をとるには?働く人の「眠り」にまつわる悩みに専門家が回答

August 8, 2024

  • 取材・執筆:宇治田エリ
  • イラスト:みけ みわ子
  • 編集:服部桃子、森谷美穂(CINRA, Inc.)
  • 監修:友野なお

更新日:2024年08月08日

睡眠が大切、ということは広く知られています。しかし、忙しい現代人にとって睡眠の時間を確保することはなかなか難しいもの。健康美塾ユーザーのみなさんにアンケート(※)をとったところ、「睡眠時間が減ってしまっている」「寝ても疲れが取れない」といった悩みを抱える方が多くいました。また、「睡眠が十分にとれていない」という人は約半数も。

今回は、睡眠にまつわる悩みや疑問を、睡眠コンサルタントの友野なおさんに質問。睡眠に関する基礎知識を教えていただくとともに、立ち仕事やデスクワークなど、働き方によって引き起こされる悩みにもアドバイスをいただきました。
(※)アンケート集計期間:2024年6月3日〜6月10日

日本女性の睡眠時間は世界一短い!?その弊害は?

――「よく眠れていない」「睡眠不足だ」という声を周囲でもよく聞きますが、こうした状況は世界でも同様なのでしょうか。

じつは先進国のなかでも日本人の睡眠時間がもっとも短く、世界の平均と比べて1時間以上の差があるんです(2021年 経済協力開発機構調べ)。さらに男女比でみると女性のほうが短く、つまり、日本人の女性が世界で一番眠れていません。

――なぜ日本の女性の睡眠時間は短いのでしょうか。また、女性のなかでも年齢によって差はありますか?

年齢別で見ると50代の睡眠時間が一番短く、次いで40代、30代と続きます。これは、30代で子育て、40代で介護が加わり、さらに50代では閉経による更年期障害も起こり体調にも影響が出てしまう、といった現代の状況と重なります。

仕事をしている、していないにかかわらず、日本の女性は家事や育児などをしなければいけない状況に置かれがちです。なおかつ家事代行事業者やベビーシッター、友人など、「誰かに頼む」といった、アウトソーシングにも抵抗のある人が多い。そのため寝る時間を削らなければならなくなってしまうのだと考えられます。

――睡眠時間が短いと、どのような弊害が起こるのでしょうか?

主に3方向へネガティブな影響があります。

1つ目が、からだ。認知症、がん、高血圧などの病気や肥満になりやすく、生活習慣病のリスクも上がります。

2つ目が、心。寝不足の翌日は感情のコントロールが難しくなったり、モチベーションが保てなくなったりします。さらに、うつ病など精神的な疾患のリスクも高まります。

3つ目が、仕事。寝不足のときは、酔っ払っているときと同じような脳の状態となり、集中力、注意力、思考力、クリエイティブ力などの能力が低下します。また、就業中の怪我の発症率も通常の1.6倍ほど高くなるといわれています。

――さまざまな弊害があるんですね。ちなみに、「睡眠のゴールデンタイム」は本当にあるのでしょうか?

昔は「22時から2時」と言われていましたよね。しかし、就寝時間にあまりとらわれる必要はありません。夜に仕事やプライベートなどの予定もある大人の女性にとって、毎日22時に就寝することは難しいでしょう。起床時間によりますが、ひとつの目安として「0時には寝る」ことは意識していただきたいですね。

米国国立睡眠財団のデータによると7時間から9時間が理想の睡眠時間といわれていますが、7時間を起点に、短すぎても長すぎても、先ほどのネガティブな影響のリスクは高まるともいわれています。寝すぎにも気をつけ、朝は規則正しく起きるようにしましょう。

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