痔の原因

どうして症状が起こるの?

痔は男女ともに多い身近な病気にもかかわらず、「恥ずかしい」「病院へ行くのはおっくう」と、人知れず悩んでいる人は少なくありません。不快感や痛みを我慢しているうちに悪化してしまう人も…。軽度のものであればくすりと生活習慣を整えることで改善することができます。

肛門の構造と働き

肛門は直腸とつながった構造をしています。お尻の出口に近いところは皮膚に覆われていますが、その奥にはすぐに直腸があります。皮膚と直腸のつなぎ目の、でこぼこした部分を歯状線(しじょうせん)と呼び、これより下の部分が肛門です。
肛門は、自分の意思でコントロールできない「内肛門括約筋」と、コントロールできる「外肛門括約筋」の2つの筋肉で囲まれています。ふだんは閉じていますが、排便の際にはこれらの筋肉が緩んで開く仕組みになっています。

肛門周辺の構造

肛門周辺の構造

痔の原因

便秘がちで排便の際に強くいきんだり、長時間座りっぱなしでいるなど肛門に負担がかかることで痔が発生するといわれています。
肛門に負担がかかると、内肛門括約筋と肛門の粘膜の間にある組織(毛細血管などが集中するクッション部分)がうっ血して血行障害が起こり、その部分が痔核(いぼ痔)となってしまうことがあるのです。また、便秘がちな方では、排便時に強く、長くいきむことでうっ血を起こしやすいだけでなく、水分が吸収されて硬くなってしまった便が肛門を傷つけてしまい、裂肛(切れ痔)を引き起こすこともあります。
肛門に負担をかけてしまう場面は、排便時のいきみや長時間座りっぱなしでいる時だけではありません。例えば、ゴルフなどスポーツ時のいきみ、刺激物やアルコールの過剰摂取などによる下痢、冷えなども肛門に負担をかけてしまうと考えられています。

痔の原因

「痔」の種類別の症状と原因

痔は、大きく「痔核(いぼ痔)」、「裂肛(きれ痔)」、「 痔瘻 じろう (あな痔)」の3種類に分けられます。いぼ痔が男女ともに大半を占め、あな痔は手術が必要になりますが、痔全体の中では少ない傾向にあります。

痔の主な種類 原因および症状 イメージ図
痔核(いぼ痔)
  • いきみや肛門部への過度の刺激、負担により、直腸や肛門付近の毛細血管がうっ血し、部分的に腫れることが原因。いぼのような腫れができる。
  • 肛門の奥の直腸側にできる「内痔核」と、歯状線より下の皮膚にできる「外痔核」がある。
  • <内痔核>軽い場合は排便時の出血のみで痛みはないものの、症状が進むといぼが肛門の外まで出てくるようになり(脱肛)、痛みを生じてくる。
  • <外痔核>出血は少ないが強い痛みを伴う。
いぼ痔
裂肛(きれ痔)
  • 硬くなった便を排泄するときに肛門の外壁を傷つけることが原因。肛門の上皮部分が切れたり裂けたりするため、出血がある。
  • 排便時や排便後にもズキズキとした痛みを感じることがある。痛みのために便意を我慢すると、ますます便が硬くなる悪循環に陥りやすい。
  • 便秘の場合は無理にいきんでしまい、下痢がひどい場合は傷の治りが遅れるため、どちらも悪化の要因となる。
きれ痔
痔瘻 じろう
  • 歯状線のくぼみ部分(肛門腺)に細菌が入り、炎症化膿して中で膿がたまることが原因。膿が出ていったん症状が治まった後も、膿の通り道(トンネル)ができた状態になり、化膿を繰り返す。
  • 肛門部に重くて鈍い痛みや異物感があり、排便時以外にも痛みがある。発熱を伴うこともしばしば。
  • 治療には手術が必要になるため、早めの受診が必要。
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