痔は男女ともに多い身近な病気にもかかわらず、「恥ずかしい」「病院へ行くのはおっくう」と、人知れず悩んでいる人は少なくありません。不快感や痛みを我慢しているうちに悪化してしまう人も…。軽度のものであればくすりと生活習慣を整えることで改善することができます。
肛門は直腸とつながった構造をしています。お尻の出口に近いところは皮膚に覆われていますが、その奥にはすぐに直腸があります。皮膚と直腸のつなぎ目の、でこぼこした部分を歯状線(しじょうせん)と呼び、これより下の部分が肛門です。
肛門は、自分の意思でコントロールできない「内肛門括約筋」と、コントロールできる「外肛門括約筋」の2つの筋肉で囲まれています。ふだんは閉じていますが、排便の際にはこれらの筋肉が緩んで開く仕組みになっています。
便秘がちで排便の際に強くいきんだり、長時間座りっぱなしでいるなど肛門に負担がかかることで痔が発生するといわれています。
肛門に負担がかかると、内肛門括約筋と肛門の粘膜の間にある組織(毛細血管などが集中するクッション部分)がうっ血して血行障害が起こり、その部分が痔核(いぼ痔)となってしまうことがあるのです。また、便秘がちな方では、排便時に強く、長くいきむことでうっ血を起こしやすいだけでなく、水分が吸収されて硬くなってしまった便が肛門を傷つけてしまい、裂肛(切れ痔)を引き起こすこともあります。
肛門に負担をかけてしまう場面は、排便時のいきみや長時間座りっぱなしでいる時だけではありません。例えば、ゴルフなどスポーツ時のいきみ、刺激物やアルコールの過剰摂取などによる下痢、冷えなども肛門に負担をかけてしまうと考えられています。
痔は、大きく「痔核(いぼ痔)」、「裂肛(きれ痔)」、「
痔の主な種類 | 原因および症状 | イメージ図 |
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痔核(いぼ痔) |
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裂肛(きれ痔) |
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