捻挫(ねんざ)はスポーツや転倒などによって足首や指などをひねり、関節部分が傷つくことで起こります。腫れや痛みがなかなかひかない場合や、関節がグラグラしているときなどは、骨折や靱帯断裂の場合もあります。
私たちが自由に体を動かせるのは、運動器がきちんと働いてくれているおかげです。運動器は、骨と、それをつなぐ関節、関節をスムーズに動かす役割を持つ筋肉から成り立っています。
骨と骨とをつないでいる関節は、関節包という袋に包まれていて、中には軟骨や関節液とよばれる潤滑剤があり、スムーズな動きを助けています。また、関節の外側には靱帯という筋があり、それが骨と骨とをしっかりつなぎ、安定した運動ができるよう関節を支えています。
捻挫(ねんざ)とは、不自然な形にひねることで関節の靱帯や腱、軟骨などが傷つくケガのことです。関節部分の血管が傷ついて内出血を起こすと、その部分が腫れてきます。体の、どこの関節にも起こる可能性がありますが、足首や指などに多くみられ、突き指も捻挫(ねんざ)の一種です。スポーツのほか、転んだり、高齢者が階段を踏み外したりして起こるケースも多くあります。こうした炎症、傷などの刺激によって発痛物質というものが作られ、痛みが起こります。
捻挫(ねんざ)は、靱帯の傷つき具合によって、以下のような3つのレベルに分けられます。
捻挫(ねんざ)のレベル | 状態 |
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1度 | 痛みも腫れも軽く、靱帯が一時的に伸びている程度 |
2度 | 靱帯の一部が切れている状態 |
3度 | 靱帯が完全に切れていて(靱帯断裂)、関節が不安定な状態 |
また、ひねったときの力のかかり具合によって、靱帯だけでなく筋肉や腱が傷ついたり、靱帯に強く引っ張られて骨の一部がはがれるはく離骨折を起こすことも。さらに、骨が強く押されて圧迫骨折したり、関節軟骨がへこんだりすることもあります。
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