「アレルギー性鼻炎」の3大症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり。ハウスダストや花粉などの「アレルゲン※」が、体内の免疫システムを刺激してさまざまな症状を引き起こします。
季節に関係のない鼻炎は「通年性アレルギー性鼻炎」、花粉が原因で起こる鼻炎は「季節性アレルギー性鼻炎」といいます。
鼻は、顔の前に突き出た「外鼻」、鼻の穴から咽頭へ続く「鼻腔」、鼻腔を取り囲む4つの空洞からなる「副鼻腔」で構成される、複雑な器官です。顔の前に突き出た部分のみを指して呼ばれますが、これは鼻のごく一部です。
鼻の機能は、呼吸器として肺に空気を運ぶはたらき、嗅覚としてのはたらき、声を響かせるはたらきの3つがあります。
アレルギーは、異物に対する防御システムが働いて起こるものです。アレルギー性鼻炎は、一般的に、ハウスダスト、花粉類、カビ類、動物の毛・フケなどが原因(アレルゲン)となり、体にとって異物となるこれらのアレルゲンに対して、過敏症状を起こしてしまうのです。
アレルギー性鼻炎になると、さまざまな症状があらわれてきます。徐々にあらわれてくることもあれば、突然始まることもあります。くしゃみ・鼻水・鼻づまりの3つの症状が揃えば、アレルギー性鼻炎が考えられます。
くしゃみは、鼻の中の異物を外へ出すための体の反応です。立て続けに出るくしゃみに、鼻水や鼻づまりを伴い、熱やだるさがなければ、アレルギー性鼻炎と考えてよいでしょう。
アレルギー性鼻炎が原因の鼻水は、水のようにさらさらした、水様性の鼻水がほとんどです。粘り気や色のついた鼻水の場合は、ほかの原因も考えてみましょう。
鼻づまりとは、鼻の粘膜が腫れて空気の通り道を狭めている状態です。口を閉じるか、つまっていないほうの鼻を押さえると息がしにくくなります。かぜでもないのに鼻がつまる場合は、アレルギー性鼻炎を疑いましょう。
アレルギー性鼻炎になると、目、のど、皮膚などでも炎症の症状がみられることがあります。目に症状が出た場合は、涙が出てきてかゆみを感じたり、白目とまぶたが赤くなって腫れてきます。
花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状と、いわゆる鼻かぜの症状には違いがあります。症状がアレルギーによるものかどうかわからないときは、医師に相談しましょう。
花粉、ハウスダストなどによる 鼻のアレルギー症状(アレルギー性鼻炎) |
ウイルスによる鼻かぜの症状 (急性鼻炎) |
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発熱 | 一般的に発熱はない | 発熱を伴うことが多い |
症状の日内変動 | 朝方が激しく(モーニングアタックという)、また就寝時に悪化することがある | 一日中いつでも |
症状の季節性 | 通年型(ハウスダストなど) →1年中しばしば起きる 季節型(花粉) →決まった月か季節の変わり目に起こる |
短期間で軽快 |
家族歴・既往歴 | 家族にアレルギー歴を持つ人が多い アレルギー性疾患にかかったことがある |
特に関係がない |
鼻汁 | 水様性の鼻汁が激しく出る | 粘液性の鼻汁 |
鼻粘膜 | 青白くむくむことが多い | 赤くなる |
花粉症・アレルギー性鼻炎
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